MCSSPレポート
信頼できるパートナーとして、デザイン事務所のデジタル戦略を下支え。注目のアプリにもMCSSPを活用


Company info
株式会社前田麻名デザイン事務所様
事業内容
出版物の企画・編集・デザイン・制作・販売・立案、ならびに出版物の版権売買
コンテンツ・ソフトウェアの企画、開発、運営、販売
アイティーエム社をパートナーとして選んだ理由
前田麻名デザイン事務所は、1968年に設立されました。当時は編集デザインという言葉がありませんでした。設立時からの事業である出版、編集デザインに加え、マルチメディアという言葉が使われ始めた初期の頃より積極的にデジタル領域にも事業を拡大してきました。
同社が現在研究開発をすすめ、注目されている製品の一つが、ソニー4KTV BRAVIA向けのアプリです。BRAVIAの4K高精細大画面の性能を強く引きだし、魅力あふれる映像が評価されています。この大迫力のビジュアルが、全国各地のホテル、旅館、自治体のロビーなどに設置したBRAVIAで見られます。2022年2月に開催された湯河原「梅の宴」でも、たいへん好評で高い評価をいただきました。このようなアプリの動画配信・稼働状況やアクセス動向分析を支えるのが、アイティーエム社がMCSSP事業として展開するサービスです。
「私たちは、デザインとサイエンスを同義語と考えて、新しいモノづくりにチャレンジし、お客様のニーズを先取りする努力を続けています。」と語るのは同社代表取締役の中澤さんです。「例えばすごくきれいな動画がたくさんあっても、観たい映像がそこにあるのか、また、あることがわかっても、パッと取り出せないでは、もったいない。ならば、誰も触っていないときには、BRAVIAが、次々に映像を再生する。そして、人が集まってきて、誰かがタッチパネルやリモコンを操作したら、どれにしますかとサムネイルメニューを出す。そんな演出をソニーマーケティング社の展示会ブースでも楽しんでいただき、また、高く評価していただいています。」
モノづくりは同社、ネットインフラやコンテンツを守るセキュリティなど運用部分はアイティーエム社。つくる、守る、それぞれの得意分野での連携が、今日もアプリの縁の下で続いています。

同社とアイティーエム社の信頼関係は、長年の実績の上に成り立っています。最初の出会いは2013年。当時、同社は大手出版社の全集物として、長年かけて出版されていた「美術全集」のデータベース化に携わっていました。研究者や大学の先生が画像にアクセスしたり、自由に画像を検索できるような仕組みを構築するにあたって、アイティーエム社が当時提供していたクラウドを利用しました。
「速い。重い検索処理も難なくこなす。システム障害がない。この3点セットです。新しいサービスの立ち上げ時は、アクセス数が未知なことが多く、ピークを想定したインフラ設計には悩ましい事が多々あります。アイティーエム社の担当者のサポートにより、このような課題もうまくクリアし漕ぎ出すことができました。」と中澤氏は振り返ります。
そのような経緯で、BRAVIAアプリソリューションでもアイティーエム社のサービスを利用することになりました。
本業のアプリ開発にMCSSPを導入
「アプリとコンテンツとミドルウェアの連携によりさまざまな可能性を広げる事ができるのがBRAVIAの魅力です。アイディア創出に専念するにあたって、アイティーエム社さんは頼もしいパートナーです。」
現在は、宿泊施設の自動チェックインサービスのBRAVIAアプリと人感センサーとの連携で、人が近づくと、チェックインの手順を知らせたり、BRAVIA画面のQRコードにスマートフォンをかざすと、BRAVIAで見ていた映像がスマートフォンで再生され、地図と行き方を表示する観光地案内サービスなど、複数の企業とのコラボが可能です。
クラウドは便利ですが、セキュリティ面とトラフィック管理がキーになります。MCSSPは、その面も強化されているので、このような課題を、アイティーエム社の担当者と連携して、チームのやりたいことを実現するプロセスを考えています。
例えば、コンテンツのダウンロードストリームが常時発生することを避けるため、USBをキャッシュとして使う様に常に工夫をしています。アイティーエム社と協力して、クラウド側にある映像とBRAVIAにある映像を比較して、クラウドにある映像が新しければダウンロード可能な仕組みを現在構築中です。

クラウド利用し、エンドユーザーに近づく
アイティーエム社は、同社のBRAVIAアプリ以外でも、さまざま制作事例で協働しています。例えば、同社のお客様向けに制作したWebサイトでは、MCSSPの一環として提供する脆弱性診断が効果を発揮しています。
このWebサイトは、定期的にアクセスが集中します。また、情報の特性を考えると、改ざん等のセキュリティ事故は、あってはならないことです。ぜい弱性診断では、外部から攻撃されるリスクを可視化し、状況に合わせて、アイティーエム社と協議・対策を協働で行います。これにより不意のアクセス集中時にも、安定した運用が継続できています。このようなアイティーエム社のセキュリティサービスは、「弊社のお客様にも定評があるサービスです。お客様にとってセキュリティはとても重要です。アイティーエムさんは、我々がセキュリティを担保しつつ、やりたいことをやるにはどうすればいいかの相談に乗ってもらえる心強い存在です。」と中澤氏はいいます。
より新しい仕組みを取り入れた製品をお客様にお届けする為に、「アイティーエムさんのMCSSPを通じてクラウドを活用し、両者で考え、よりふみ込んだ提案ができるようになりました。BRAVIAアプリは旅や宿泊、観光だけでなく、学校、企業、地方創生などでの利用ニーズがますます高まっていて、新しいニーズに対応する新しいアプリを創作していく中で、アイティーエムさんと一緒にアプリをもっと面白くしていきたい」と語る中澤さん。
これからも、前田麻名デザイン事務所の先進的な製品作りへの取り組みに、アイティーエム社はパートナーとして支えていきます。
※"BRAVIA"は、ソニー株式会社の登録商標です。

中澤達彦氏
Tatsuhiko Nakazawa
代表取締役
大型TVドラマや教育番組、eラーニングなどの企画・立案、シナリオ、コンテンツ制作、製品プロモーション、データベースを活用したWebコンテンツ制作など様々な業務を経験。
現在は、情報セキュリティの専門家としてクラウドの診断や大学等でも講義などの活動も行う。

石田真一氏
Shinichi Ishida
技術・営業担当
エンジニアとして、カーナビ、無線関係・デジタル製品の開発、システム設計を担当。
現在は、これらの経験を活かし、技術、営業、品質管理部門を担当する。