

寄り添う・伴走する
MCSSP導入プロセス
アイティーエムは1997年の創業以来、MSP(Managed Service Provider)事業を通じてお客様の成功をIT運用の面から支えることを大切にしてきました。新たに立ち上げたMCSSP(Managed Cloud & Security Service Provider)事業も同じです。MCSSPは変化のペースが加速したデジタル時代において、クラウドとセキュリティの要素を組み込みお客様のITサービスに最適なシステム運用を行なっていきますが、それを実現するのが、これまでMSPで培ってきた技術力と経験を活かした導入プロセスです。
MCSSP活用を成功に導く導入プロセスとは
MCSSPの導入プロセスは、「Assessment」「Design/Build」「Sustainability」と3段階に分けられます。
Assessmentでは、ITシステムの全体構造を可視化します。可視化の対象は構成だけでなく、セキュリティに関する脆弱性も含んでおり、多くの要素が複雑に連携し合うITシステムを安定的かつ安全に運用するための第一歩となります。
次のDesign/Buildでは、Assessmentを土台にお客様のITサービスに最適なIT環境の設計(Design)と構築(Build)を行います。
最後に、構築したIT環境の運用を行うのがSustainabilityです。24時間365日体制で稼働をモニタリングすることで、ITシステムの障害を防ぎ、万が一発生した際も早急に対応します。
MCSSP事業の立ち上げから企画・プランニング・セールスと広範囲を受け持つ西村は、こう話します。「お客様がITサービスで実現したいことは各社で異なりますし、ITシステムの状況も異なります。そのため、かっちりとしたプロセスでMCSSPを導入すると言うよりは、システムの目的や、課題と感じていらっしゃることをお聞きし、それを解決するために何が必要なのかを盛り込んだ上で、システムのベースとなる基盤を設計します」。


Sustainabilityでは、障害だけではなく、パフォーマンスの劣化や、セキュリティ面でもしっかりモニタリングします。運用していると必ず、何かしら新しい課題や問題が出てきます。新たなセキュリティリスクも出てくることでしょう。そこで再びAssessmentに戻って可視化しながら評価し、Design/Buildに進みます。このサイクルを繰り返すことで、構築したシステムの持続性(Sustainability)を高めます。
「サイクルを回すことにより、MCSSPは進化していきます。お客様と一緒に成長させていくソリューションと言えます」と西村。


オンプレミスの知見が生きる
MCSSPとその導入プロセスには、20年以上もの間、MSP事業を展開してきたアイティーエムならこその経験が詰まっています。
「オンプレミス環境に加えてクラウドを組み合わせますが、クラウドにもパブリッククラウド、プライベートクラウドなど色々な種類があります。それぞれの特性により整えるべき体制、やるべき運用、セキュリティ対策を施すべきポイントは変わってきます」と西村、「オンプレミスの知見があるからこそ、クラウド向けにこうすべきという重要な箇所もわかります」と続けます。
例えば、クラウドを活用するにあたって、責任範囲を理解する必要があります。自社のデータセンター内にシステムがあるオンプレミスとは異なり、クラウドでは雲の向こうのシステムを利用します。クラウドベンダーがどこまで管理してくれるのかを知らないままクラウドを導入すると、何かあった時の対応に手間取ります。「一般的にクラウドは責任共有モデルと言う考え方をしており、インフラの部分でもここまでは自社でやらなければならないと言う部分があります」(西村)。
企業の中には、すべて任せたい、クラウドならなんでもできると誤解されている方もいらっしゃいますが、そうではありません。アイティーエムが持つ専門知識で補いながら、運用の改善、セキュリティの向上などの付加価値を加えていきます。専門知識だけでなく、お客様の状況とニーズを汲み取りながら、それを上回るソリューションを構築していくコンサルティング力が生きてきます。
また、完全にクラウドだけでシステムを設計できないケースもあります。オンプレミスを交えたシステムの構成と運用も、MCSSPでは可能です。「クラウドもオンプレミスも含めてワンストップで提供できると言うのは、アイティーエムの大きな強みです」と西村は胸を張ります。
変わらないもの、変わったもの
導入プロセスである「Assessment」「Design/Build」「Sustainability」はMSPでも大事にしてきたプロセスですが、MCSSPの潜在能力を最大限に活用していただくためにたくさんの学びを詰め込み、体系化しました。
創業時からアイティーエムを支えてきたセールスのチームリーダー寒川は、「この導入プロセスはアイティーエムのMSPを成功に導いたものですが、セキュリティとクラウドにも対応できるように範囲を広げました。お客様がやりたいと思っている領域もどんどん広がっているので、我々のプロセスもそれに合わせて柔軟に進化しています」と説明します。


例えばDesign/Buildではセキュリティポリシーを明確にします。これにより、どうしても後回しになりがちなセキュリティ対策を設計段階から組み込むことができます。
「最終的には、我々が大切にしているCS(顧客の成功)、ES(従業員の成功)に行き着きます。CSとして顧客の成功を求めるにあたって、このプロセスとサイクルを大切にしています」(寒川)。
西村は、プロセスとサイクルは変わらないものの、そのスピードがどんどん速くなっていると付け加えます。「クラウドではスピード感を持ってやることが重要で、我々がサイクルを回していくスピードも、これまでとは全然違います」と西村。寒川も同意して、「お客様が実現したいと思った時、今はスピードが求められます。大変なこともありますが、お客様の実現したいものに近づき、応えていくことが信頼関係につながっています」と述べました。


新しい技術が次々と登場しており、企業がその中から取捨選択することはますます難しくなっています。「特にクラウドは次々と新サービス、新機能がリリースされます。我々がまず使ってみてメリットとデメリットを把握し、自信を持ってお客様に提供するようにしています」と西村、「お客様がやりたいことを実現する過程において、我々自身も成長できます」と続けます。
寒川も、「上流から下流までをご提案できることは、アイティーエムの強みです。新しい領域となるクラウドへの"攻め"の戦略はやりがいもありますが、苦労も伴うと言うのが正直なところです。そこでのモチベーションが、アイティーエムがビジョンで謳っているCSです」と話します。
顧客の成功(CS)にフォーカスした結果、従業員の成功(ES)にもつながり、成功した従業員が自信を持ってお客様に最適なものをお奨めすると、これがお客様の成功のレベルをさらに引き上げる。MCSSPではそんな良い循環を生んでいきます。お客様と共に成長し、お客様の成功を支えたい、これがアイティーエムの願いです。

西村健太郎
Kentarou Nishimura
サービスストラテジ本部 / ITプランニングデザイナー
ITに関する運用、営業、企画、マーケティングなどの業種を経験し、MCSSP事業の起ち上げに携わる。
「お客様に寄り添い、必要とされる存在になる為には、お客様の声を聞く事が大切」を信条に、自身もコンサルタントとして活動。

寒川貴志
Takashi Kangawa
ITソリューション本部 / セールスリーダー
アイティーエム創業初期からMSP事業に携わり、その経験は社内随一。
現在は、セールスチームのリーダーとして、お客様対応からチームマネジメントまでその活動の範囲は多岐に亘る。
お客様の理想の実現の為に、日々メンバーと共に奮闘中。